エナメルの上にラッカーを重ね塗りすることはできる?
結論から言えば、エアブラシを使って砂吹きすることで、エナメル塗料の上にラッカー塗料を重ね塗りすることはできます。
もちろん一気に吹き付けるとエナメルが溶け出します。
エナメルの上にラッカークリアを重ね塗りすることで、二つの利点が生まれます。
一つは塗装途中でも部分的な修正をエナメル塗料で行えること、そしてもう一つはラッカーに比べて塗膜強度の弱いエナメル塗膜をラッカークリアにて保護できることです。
カーモデルですと、クリア塗装を行い研ぎ出しを完了したタイミングで、エナメル筆塗りによる加筆を加えることがおそらく一般的です。
エナメルの上にラッカーを吹かないことがセオリーですから。
ディスプレイモデルですと扱いまわすこともないため基本的に問題ありませんし、余計なトラブルは避けたいため私もそうします。
けれど頻繁に触ったり、ミニ四駆を全塗装して走らせたりする場合はクリアで塗膜保護をしたくもなります。
エナメル塗膜をラッカークリアで保護できる
細かい箇所をラッカー塗料のみで綺麗に塗り分けするのはやはり難しいです。
細かな修正はエナメル塗料の筆塗りがやりやすいです。
そして必要ならば、筆塗りしたエナメル塗料の上からラッカー塗料のクリアを吹いて塗膜保護をすることができます。
砂吹きすれば大丈夫です。
細かな修正はエナメル筆塗りが楽
すでに紹介したように塗装の順番として、ラッカー→エナメル→ラッカークリアのような工程が可能です。
細かな修正はエナメル塗料に助けられます。
エナメル塗料はラッカー塗膜を侵しませんし、エナメル溶剤もラッカー塗膜を侵しません。エナメル筆塗りを多少失敗してもいくらでもやり直しが効くため重宝します。
参考画像
これは文字の部分はマスキングしてラッカー塗料で塗り分けています。けれど、小さなサイズだけにうまくマスキングできず、十分に塗料が乗らない箇所もありました。
文字枠の黒い部分は部分的にエナメル塗料のブラックで加筆しています。エナメルは下地のラッカー塗料(ブルーやイエロー、シルバーの部分)を侵さないので安心して使えます。
そして、塗膜保護のため上からクリアを吹いています。比較的塗膜強度の弱いエナメル塗料ですが、ラッカークリアを吹けば塗膜強度の弱さは関係なくなります。